紀乃國

紀乃國 / KINOKUNISINCE 2006 / HIPHOP CREW

HIPHOP界において今や和歌山を代表するMC、SURRYの尽力の下、田舎町は和歌山県御坊市(以下、G.B.city)を拠点に結成したHIPHOP集団(クルー)である。
見渡す限り青々と生い茂る山々と百姓が耕す水田地帯が広大に広がる町並みには都会とは程遠く乏しい音楽環境、ましてやHIPHOPなど皆無とも言える当時のこの地元を拠点に活動していくという事は彼らにとってあえて重いモノを背負うという生き様だったのかもしれない。時には町の理解を得られず夜な夜な近所迷惑などと後ろ指をさされ、さらには相次ぐクルーの脱退など幾多の逆境を糧に彼らは徐々に頭角を現していく。地元を中心に県内外問わず活動範囲を広めて行き、その名は都会や地方にまで知れ渡るようになる。
また、クルー結成と同時進行で企てた主催イベント「乃十呂」は紀乃國の代名詞として時を経た今尚語りぐさだ。田舎町にシーンの入口戦略として講じたこの看板は紀乃國の躍進と共にいつしかシーンの先を行く各地の名だたるプレイヤーら面々の耳にも触れ、ついては客人としてそうそうたる顔ぶれがこの地を訪れ、G.B.cityのヘッズらの心を鷲掴みにしてはこの街のシーンの歴史にその名を刻み付けていくのである。そういった活力と規模の発展は地元のプレイヤーやイベントオーガナイザーらにまで影響を与え、同時に街が活気づいていったことなどは言うまでもないだろう。つまりG.B.cityのHIPHOPの歴史は紀乃國と共に歩み、彼らをなくしては語れないシーンへと様変わりするのである。
2017年の名義での作品リリースを最後にクルーとしての活動こそ休止状態にあるが、結成から2010年代半ばにわたり躍動し、特に地元G.B.cityでは圧倒的なプロップスを築き上げ、地元のHIPHOPブランドとして今尚根強い人気を誇っている。

KSC RECORDSSINCE 2010 / OFFICIAL LABEL

クルー結成から4年後、長かった沈黙を破り発足した紀乃國公式レーベル。
正式名称は「KO-SHIN-CHO RECORDS(コウシンチョウレコーズ)」、通称「KSC(ケイエスシー)」として親しまれる。
地元の期待を一身に背負い、全国流通に向けついにREC開始。発足からの処女作品となる「this is my “ep”」のリリースを皮切りとし、G.B.cityのシーンの音源ルーツとして今やKSCはひとつの牙城であり、確かな耳があるなら今後の動向にも注目しとくべき。

BanguardSINCE 2016 / OFFICIAL SHOP

紀乃國ではマイクで魅了し、KSCでは音源を模索し続け、田舎町の不可能を可能にしてきたSURRYが三度立ち上がり公式ショップの開業に着手する。田舎町というハンデを背負い周囲からも最も不可能とされてきたストリートショップの開業には長き下積みに歳月を費やしたが、クルー結成より10年、レーベル発足より6年、晴れてから念願の開業を果たす。“シーンの最前線”と位置付けたBanguardの名は瞬く間に広まり開業からわずかな期間で巷での噂から一気にシーンを揺るがす話題の店となる。地元のヘッズやプレイヤーらだけに止まらず県外からも足を運ぶ客層や若手に年配と連日にぎわいをみせ、シーンを語る上で音楽とファッションはやはりセットであるということを地元に再確認させる上でBanguardの存在もまた、このG.B.cityには欠かせないアイコンとなる。
取扱商品については主にB系ファッション、ウェア、そして音源作品を中心とし、Banguard独自で開発したアイテムやKSC関連作品をはじめ、県内外各地方のプレイヤーらの音源、さらには県外同業者のブランドも取り寄せ連動的に店頭を飾っている。ヘッズを名乗る者ならば一度のみならず門を叩いてみる価値あり。